「やはり秋子のところで暮らしたい?祐ちゃんは」
「どっちでもいいよ」
「それも秋子さんに悪いんじゃないか?女手ひとつで働きながら娘を育ててるひとにウチの馬鹿息子の面倒まで押し付けるのは」
「わるかったなあ…」
「それじゃ、どうしましょう」
「実は、おれの知り合いで倉田さんという方がいて、そこの家に居候させてもらうよう頼んでもらうことも考えているんだが…どうだ?祐一」
「………」
「もしや、あの倉田さん?立派な方ですからそれは願ってもない事ですけど」
「まあ、厳しい家だとは思うがな。ひとつ上の娘さんがいるが、それは大変優秀な娘さんらしい。弟さんが亡くなってから家が広くて寂しいと嘆かれていたし、もし来るなら歓迎するとのことだ。どうする?」
「それなら…」

雪が降りしきっている。寒い。
「とうとう来ちまったなあ」
しかし、思ったより敷地が広そうな…街の一角なのに、門からは鬱蒼とした林が黒くざわざわと鳴ってるのが見えるだけで、屋敷は見えない。
別世界に紛れ込んだようだ。
「携帯から掛けてみるか…」
キィ…
なにか金属が軋んで鳴ったようだ。
「ん…」
「あの…」
綺麗な声がした。
「もしかして祐一さんですか?」
門から姿を覗かせたのは、水色のセーターを着た若い娘だった。
緑のチェック柄のリボンをつけた茶色のゆたかな長髪が印象的な美人で、寒さのせいかほんのりと頬がピンクに色付き、にこにこと感じの良い笑顔を浮かべて降りしきる雪の中で立っていた。
「そうだけど」
「よかった…無事着いたんですね」
彼女は祐一をいたずらっぽい表情で下からのぞき込み。
「はじめまして。倉田佐祐理といいます」
ずいぶんと気さくな美人のようだ。おれはほっとした。
「おれは相沢祐一。きょうから世話になるよ」
「たしか佐祐理のほうが一つお姉さんでしたね。お父様の申し付けで、これから佐祐理が祐一さんのお世話をさせて貰います」
そう言うと、佐祐理さんは雪の中できれいな白い指を差し伸べた。
「あははっ、祐一さん。佐祐理の事おねいちゃん、て言っても構いませんよ…」
そう、佐祐理が待ち遠しくてならなかった人。
新しい家族がここにいる。

屋敷内
佐祐理さんに手を握られたまま二階に案内される。素封家の家柄らしく、ふるい洋館で地味な感じだ。
田舎の地主には広い家も多いが和式でなく戦前からのふるい洋館というところが、なんとなくだが倉田家の特殊な格式を物語っているようだ。
「あははーっ古くてしんきくさいだけ、ですけどね」
初対面なのに佐祐理さんは実の家族のように親切だ。
「ここです、祐一さんの部屋」
「すごく広いんだが…」
「それはそうですよ、一番いい部屋ですから」
「え…」
「あははーっ!佐祐理のお部屋は隣ですし、それに」
もしかして、あれは…
「実は同じ部屋をカーテンで区切っているだけですから」
まずい。それはいくらなんでも。
「あれ?顔色悪いですよ?」
「佐祐理さん…他の部屋無い?」
「ふぇ?祐一さん佐祐理のこと嫌いですか?」
佐祐理さんの顔が急に曇っていく。そんな顔されると…
「そんなことはないけど…」
「良かったです(にっこり」
なんか佐祐理さんのペースにはまっているような…まあいいか。
広間で夕食をとる。
倉田家の主人である佐祐理さんの父親は無口なひとらしい。祐一の挨拶にも一言二言返事をするだけで、黙々と食事を進めた。
はしゃいでいるのは佐祐理さんだが、父親は娘の話にも時々笑顔を見せるだけだ。母親は居ない。どうも別の住まいらしい。
(あまり幸福そうには見えないな…)
佐祐理さんがいることで、この家は明るさがかろうじて維持されているのがわかる。本来佐祐理さんは母親と住んでもよいのだろうが、父親が娘を手放さない理由もそこにあるのだろう。
「おいしいですか?祐一さん」
「とっても。この料理佐祐理さんが作ったの?」
「あははーっそうですよ。どんどんおかわりしてくださいね」
「ほら、コロッケもありますよ」

「あははーっ、お父様、とっても祐一さんのこと気に入ったみたいですよ」
食後。二人は居間でゆったりしている。
「よくわかんないけど…そうだといいね」
「よくわかりますよ。佐祐理には。それにお父様は祐一さんが赤ちゃんの頃から良く知ってますから」
それは初耳…
「うちはなかなか男の子が出来なくて、祐一さんが赤ちゃんの頃貰いたいと冗談を言ってたと聞いてます。まあ、いまもいないんですけど」
佐祐理さんは語尾を濁らせた。そんな話は親しい親戚などにはよくあることだ。そういえば…
「名前も…」
「あははーっ、そうですね。佐祐理よく知りませんけど、ホントの姉弟なら同じ字を使うのは適当って気がしますね」
そうなのか…なんとなく分かる。
「でも…佐祐理は祐一さんに来てもらってとっても嬉しいです。お父様もホントにウチの子になって貰ってもいいって思ってますよ、きっと」
それはいくらなんでもないだろう…いくらここの家が寛容とはいえ。婿養子に入るのならともかく…ん、待てよ。ということは。
目の前にいる佐祐理さんと結婚。
結婚、初夜。げふんっげふんっ、しかしこんな美人と…甘美な想像だ。ええのう。色気もなにもない名雪とは大違いだ。ふふふ。
「あははーっ、祐一さん顔が赤くなってますよ」
佐祐理さんの顔が近寄る。いい匂いが…
「さ、佐祐理さん」
ハァハァ…
「あははーっ、ウチは厳しいですよ。でも、おねいちゃんが付いているから大丈夫!全部手取り足取り面倒みてあげますから(えっへん」
こけ
「わかりました…お姉様」
なんだ、そうゆうことか…思わずいけない想像をしてしまった。でもこれから佐祐理さんと同じ部屋で寝起きして…どうするんだ。よく考えると地獄か。
佐祐理さんは天使のような笑みで長い髪をかき上げながら、立ち上がる。
「そうそう、先にお風呂入って来てくださいね」

広い風呂場だな…庶民には違和感が。でも湯に浸かっていると疲れが取れる…うう。
ガラガラッ
「あははーっどうですかっ?湯加減は」
「…………!?」
さ、さ、佐祐理さんが全裸にタオル一枚で…
「さ、佐祐理さん、いくらなんでも…」
「はぇ?佐祐理なにかいけないことしたですか?」
きょとんとしている。
「あははーっおねいちゃんの前で照れなくてもいいですよぅ。ホント祐一さんは一人っ子のせいか恥しがり屋で困りますねーっ」
いや、ふつうまずいぞ。多分。中学生と小学生ならともかく。そういう家なのかな。
「背中洗ってあげますから」
「いえ、大丈夫でございます。洗いましたので。お姉様」
「そうなんですか…残念」
佐祐理さんは胸にタオルを当てたまま湯船に片足を差し入れた。
ううっ、佐祐理さんのいけないところが目に飛びこんでくる。黒く茂った意外に立派な…いかん。しかしなんちゅう家だここは。
「はぁ…」
佐祐理さんがおれの横で気分良さそうに吐息を洩らした。
髪を全部降ろしているせいか飾り気はないが、顔が上気して赤みが差していく。しかしこのひとほんとうに素顔美人だな。化粧落としたら眉が無くなるような娘もめずらしくないんだけど。肌もきれいだし…鼻筋も通っている。
「久し振りに誰かとお風呂に入れました…佐祐理懐かしいです」
「そうなんだ」
窓の外の夜空を眺めながら…
佐祐理さんの柔らかい肩がそっとおれの身体に触れる。

「でも…いくら一人っ子だといっても祐一さんは頼りなくて佐祐理心配です」
「そうかな」
「そうですよ…佐祐理と一緒にお風呂入るのも嫌がるなんて。子供じゃないんですから。おねいちゃんは一生ついてないと駄目なのかなあ」
佐祐理さんの頭がこちらに傾き髪がはらりと掛かってきた。
すげーいい匂いが。気が遠くなりそう。
ふっとそちらに目をやると佐祐理さんの白い乳房が…でかい。
湯煙りでよく見えん。あれ、股間の一物が急激に。タオルで押さえ付けるが体は正直でますます元気に。どうしよう?
「さ、佐祐理さん。おれ先に上がるから」
ザバッ
「ふぇ?どうしたんですか」
思いっきり勃起してるのがばれる…
「あははーっわかりました!おしっこ出ちゃいそうなんですねえーっ」
おしっこ…
「トイレまで佐祐理が付いてってあげましょうか、あははーっ」
佐祐理さんの笑い声を背に、着替え場で佐祐理さんがきちんと用意してくれた寝巻きに着替える。
籠の中に佐祐理さんの絹の下着を発見。くすねたい誘惑に駆られる。
迷ったが、(これだけあれば一枚ぐらいわからんだろう…)とポケットに忍ばせる。ううっなんでおれはこんな事をせにゃならんのだろう…哀しくなってきた。
部屋。
荷物はまだ届いていないのでがらんとしていたが、佐祐理さんと寝巻きのままふざけあう。佐祐理さんは心底楽しそうだ。
「あ…もうこんな時間ですね」
まだ11時だというのに佐祐理さんは切り上げて寝ることにしたらしい。
「ふぁ…おやすみなさい」
ぽてっと自分のベットに倒れこむ。でも佐祐理さんは明日の食事の支度から洗濯までしているのだから。おれも同じ部屋でいつまでも夜更かししてはいけないだろう。寝よう。

ベットの中でくすねてきた佐祐理さんの下着を取り出した。くんくん。
「ああ、なんていい匂いなんだ…佐祐理さーん」
寝巻きのズボンの中の一物が逞しくなる。
「はぁはぁ、佐祐理さ…」
「あははっよびばしたっ?」
ぎくぎくっ
佐祐理さんが寝巻きのまま起き出して顔をのぞきこんでる。
「いや、これは…」
「んふん?淋しくて寝れないなんた赤たんみたいなんらから(ちゅっ」
いきなり佐祐理さんの唇が触れる。
「あははっかわいいのでとくべつにだっこしたげます」
完全に寝ぼけているようだ。
するりとおれのベットにもぐり込むと、ぎゅっと抱きしめてくる。
佐祐理さんの柔らかいおっぱいが押し付けられてくる。
意外にハァハァ…大きくて…すげえいい匂いが。
うう、めちゃくちゃ、むらむらするけど、なんかしあわせ…
佐祐理さんの寝顔。
なんてきれいなんだろう。
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・おれは夢の中で佐祐理さんを本能のまま犯していた。
くちゅっくちゅっくちゅっ
ペニスが石のようになり、佐祐理さんの子宮に届いている。

出る…いい子を産んでくれ佐祐理さん…
どくっどくっどくっ
はぁ。ようやく出たよ…キモチいいなぁ…
・・・・・・・・・・・

ちゅんちゅん・・・・・・なんかヘンな気が。
寝巻きの中がぐっちょり。やべ、夢精しちまった…
佐祐理さん…もう居ないけど。朝か。
つかれたなあ。
「ふぅ」
しかし、着替え一式やら、シ−ツやら積んであるところからすると。
ばれてるなあ。
それどころか佐祐理さんの身体に、思いっきり掛けちゃった。
…精液
怒ってるかなあ。佐祐理さん…
「あははーっ起きてくださいねーっ」
元気のよい声。
当人だ。水色のセーターと解いた長い髪がよく似合う。
「ふぇ?元気ないですねえ。あははっ男の子はたまにお漏らしするんですよね。佐祐理とっても懐かしいです」
「はぁ」
「あははっまただっこして寝てあげますからねーっ」
佐祐理さんのいたずらっぽい笑顔が近寄る。
「あははーっ!佐祐理決めちゃいました。祐一さんは、お漏らしするホント駄目な子だから佐祐理おねいちゃんがこれからずっと面倒見てあげちゃいます」
「それは…」
佐祐理さんに抱き付かれたら男として不可抗力ではなかろうか…コレ
「はぇ?祐一さん佐祐理のこと嫌いなんですか?」
「そんなことはないけど…」
うう、また佐祐理さんのペースに。佐祐理さんの天使のような長い茶色の髪がはらりとかかる。
「あははーっ!祐一さんとってもかわいいです(ちゅっ」



END


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